Patti Austin in Blue Note TOKYO

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30年ぶりに、パティ・オースティンを聴いた。
前回聴いたのは、クィンシー・ジョーンズの来日公演の時。たしか新宿厚生年金会館だったような。
ジェイムズ・イングラムも一緒だった。
日本では「愛のコリーダ」がヒットした頃。

 パティを知ったのは、大学のゼミ。ニューヨークに留学している先輩が、いちばんホットなのはパティである、と教えてくれた。間もなく日本でもデビュー盤が出た。以来、聴き続けて30数年。その歌のうまさは、個性とか味とかいう表現など必要ない。歌手にとっては、真実お手本になる存在だ。

今回は、2キーボードの5ピースバンドにコーラスが3人。
とにかく、アレンジが素晴らしい。バンドも素晴らしい。
とくに、ドラムとベースのタイトなグルーブとバランスは近年の白眉。
ギターとキーボードは、振り分けが素晴らしく、音の被りや濁りがこれほど少ないのは徹底したリハーサルを経てきたためだろう。
こういうバンドを維持するのは、日本ではとても難しい。
どれほどの集客力があれば、可能なのだろうか。
コンスタントでなくても、レコーディングとツアーができて、赤字にならない採算ベースは、どのくらいなのだろう。

パティは、コマーシャルすぎずマニアックすぎず、ヒット曲もありながら玄人受けもする、という希有な存在感をもつ歌手だ。4歳からプロだったというから、ある意味の天才肌。でも、ステージでは、ユーモアに溢れ、とてもリラックスしている。MCの声はハスキーだが、歌い始めると鳴り響く。ピッチもリズムもダイナミクスも、何もかもが理想的。

ほんと、聴いて良かった。
そして、何だか安心した。
歌うことって、ここまで素敵なのだ。

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このページは、kyokotadaが2010年12月24日 13:27に書いたブログ記事です。

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