オペラ

user-pic
0

オペラについての原稿を書くことがある、と言うと
「えっ、オペラですか」
たいていの人、ぎょっとして3歩ぐらい退く。
オペラに対しては、なぜだか、皆さん極端な偏見を向ける。
多分、テレビの衛星放送なんかでオペラを観て、「あっ、こりゃだめだわ」とチャンネルを変えた経験がある?

舞台の上で、デコラティブな衣装を着たデブたちが、ワーワー叫んでいる。
話の筋なんか冗長で、1~2曲聴いたら、眠くなってしまう。
これを好きな人って、いったい...?
そう。オペラ放送ってそういうもの。
「なんだかなぁ...」なんです。
でも、オペラはテレビで観ちゃダメかも。

だいたい、舞台というものは絶対にテレビサイズの画面に収めてはいけないもの。
見ている方は窮屈で叶わない。
我慢してしっかり見てろ、と言われても、生理的にギブアップになってしまう。
だって舞台とは、空間でしょ。
空気感というか。

ところで、オペラ。
オペラが奇妙なものに見えるというのは、日本人として正常な感覚だと思います。
正常な感覚の持ち主が大多数であれば、偏見は当然かも。
でも、いざ"オペラ通"とか、"オペラが分かる人"に出会うと、みんなちょっと悔しいみたい。
"宇宙物理学が分かる人"、とか"チベット仏教が分かる人"に嫉妬するのと同じように。
はじめは、「ホントに分かってンのかよ、怪しいもんだよ」と疑う。
でも、オペラ好きが子どものようにはしゃいで蘊蓄を開陳するその姿を見ると、「オペラに惚れることは可能らしい」と思い始める。
次には、「ならば何で私にゃ良いと思えないのかな...」と疑問符が。
何が不足して、オペラが分からないのか?
もしかすると好きになってみたいかも...と思ったりする...(一時の気の迷いである場合が多いが)。


音楽は分かろうとしたって、ダメみたいだよ。
まず、がんがん流して浸ってみないと。
気持ちよければ、続けて聴いて、飽きたら別のに変えて、色々聴いているうちに、突然、その音楽が好きになる瞬間がやって来るのよ!
オペラに興味がわいたら、とりあえず、レンタルでもいいから、有名な作品を大きい音響で聴いてみて下さい。
輝かしい声、ロマンティックな声というものを目の当たりに出来ます。
オペラの歌は声や表現力を聴くもの。
メロディを追っちゃダメです。
とにかく、鳴り響く美声に身を委ねる。
美声とオーケストラの競演に浸る。
すると、不思議や、何だか気持ちよくなってくるのです。

この感覚を掴めば、あなたにはオペラファンになる素質があります。
きっとね!!

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://tadakyo.web5.jp/mt/mt-tb.cgi/29

コメントする

このブログ記事について

このページは、kyokotadaが2004年5月26日 11:46に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「良いところもある、人」です。

次のブログ記事は「親孝行するぞ!!」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。