曲作り

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 思いつく仕事を全部していて、それでもまだ、大切なことができていない気がする。

 瞬間毎に「これは違う!!」と気持ちが言う。

 今日などは、徹底していない自分が、本当に怠惰に感じられ、こんなことではいけないのだ、と、体操しながら思っていた。

 それでピアノを開けて、しばらく弾いたり鼻歌を歌ったりした。すると、色々できそうな気がする。曲も詞も。

 けれど、何かしっくり来ないものがあって、やりたくない。いつもそうなのだ。曲作りは私にとって、ものすごく「恥ずかしい」ことなのだ。

 曲作りが私小説を書くのに近いことだとは思わない。けれども、メロディを作り詞を乗せることが、どうしても恥ずかしい。このテレは一体何なのだろう。

 手すさびに、落書きみたいにして描く絵だとか、こういう雑文書きには、テレるという気持ちは起きないのに、曲作りだけはだめだ。作ってアレンジして録音してライブで歌う、そういう自分を考えただけで、心理的にどっと疲れる。

 私にとって、オリジナル・ソングとは何なのだろうか。

 ふと思いついたのは、「その曲で私を量られてしまったらどうしよう」という恐怖があることだ。私にとって、「曲」は、それほど重いものだ。選曲するとき、アレンジするとき、歌うとき、私は全身全霊をその曲に傾ける。それは、作る作業とは別の、リスペクトを含む作業だ。

 きっと、私はエディパルな人間なのだ。あるいは超自我的。

 素材を作り出すよりは、磨き上げるのを好む。

 その一方で、自分が作り出した素材が、量られるのが嫌い。

 ふ〜む。

 少し分かってきたぞ...。

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このページは、kyokotadaが2010年8月13日 19:15に書いたブログ記事です。

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