隈ができていた

user-pic
0
数日前、鏡を見ると右目の下に、目立つたるみと隈ができていた。
ややぎょっとし、それからガラにもなく鬱っぽかったこの頃のことを思った。

確かに、ショッキングなことは起きた。
しかし、こんなことで隈までできるなんて、私、その程度かよ、と腹が立った。

なにがどうこたえているのか、判然としない。
どこか痛いのだが、場所も程度もよく分からない、痛んでいるのが自分の影ででもあるかのよう。
はっきりとした捉えどころのない、でも明らかにいや〜な感じの、鈍痛みたいな日々。

そこに、くっきりと「隈」、である。

それを発見した途端、妙に悔しくなった。
翻弄されるまい、と歯を食いしばっていたのがばかばかしくなり、もう知らん、と心底思い、私だって怒り狂ったり泣いたりするぞ、と誰に対してなのかさっぱり判然としない宣言を心の中でし、すると理由はよく分からないが、少しずつ元気が出てきた。

クマなんかこしらえてたまるか、ばかばかしい。

その夜は、隈ができている右側を上にして寝た。
鬱血を防ぐためである。
それからマッサージもした。
血行を促進するためである。
顔面を動かして、フェイスリフト運動もした。
目をぐるぐるしてもみた。

とにかく、メンタルではなくて、どうしたって外側から治してやる、という意気込み。
それからよく歩く。
でかい声を出す。
なるべくきれいなものを見る。
友達と喋る。

気のせいか、隈は少しずつ薄まってきている。


トラックバック(0)

トラックバックURL: http://tadakyo.web5.jp/mt/mt-tb.cgi/183

コメントする

このブログ記事について

このページは、kyokotadaが2011年3月 1日 20:11に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「「気持ち悪さ」について」です。

次のブログ記事は「「暗い人」という評価」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。