kyokotada: 2012年3月アーカイブ

ほとんど言い争いというものをしない。
喧嘩も記憶に残っていないほど少ない。
ひょっとして自己主張のしかたが変種なのかも。

制作現場にいると、自分のこだわりよりは、当事者全ての満足度の方をとりたくなる。
共に仕事ができて良かったね、という雰囲気にしたい。
ジャズのアルバムでは、ひとりずつの個性が大切だし、関わるクリエイターみんなののびのび感が大切だ。傍から見守りつつ、大事なところで決定し、サジェストし、安心感をもっていただく。

色々な部分には、私なりの好みもあり、不満もあるけれど、それらも含めて、ひとつのクリエイションだと思っている。

どんなに追い込んでも、その人にとっては、全く無理な場合もある。
注文をつけても、引き出しがないこともある。
互いの力関係があり、嫉妬とか、期待とか、愛情とかが交錯する。

関係するみんなの心の動きをそれとなく察して、その距離感を見ている。
ひとりずつ、みんな違う。
その違いは、過剰だったり、足りなかったり、捉えどころがなかったり、暑苦しかったり。

違いには、快いものも不快なものもあり。
不快な行為に対して、どうやって共感するかが難しい。
近親憎悪というものもある。
私はどうやら、無駄に甘えかかられるのが苦手だ。
自分が甘えられない人だからなのかも知れない。
私が自分に禁じていることを、無遠慮にそうべたべたやってみせるかのう、君。

甘える人は、難癖をつけ、手間をかけさせ、嫌みを言う。
こちらが途惑ったり、嫌な顔をすると、嬉しいのだろうか。
けれどその後、心のどこかでまずいと思うらしく、サービスしようと申し出たりする。
めんどくせ。
年末以来です。
しばらく療養しておりました。
目が見えなくなりまして。
原因は「高血圧」...だろうと思います。
年末のブログを書いて、次の朝起きたら、左目がくもり、続いて右目も。
眼科で「糖尿病だ」と若い医者に叱られ、納得行かないので内科に行って色々検査したら、血圧だけ高かった。「高いよ」と知らされたら、堰を切ったようにぐんぐん上昇。そして視野が欠け始め...。

なんとなく、体調が悪いとは思っていました。
12月に入った頃からはかなり。
でも、ずっとメンタルのせいだと思っていたのでした。
メンタルが健康であった時期が少ないから、判断が出来なかったのだね。

そして、血圧降下剤というのを飲み始めると、スルスルと血圧下がり、体調も回復し、視力も戻り、めでたく3月から現役復帰しております。

仕事の方は、新譜のリリース準備に、リリースライブ、次いで7月発売予定のピアノ・トリオのレコーディング(ゲストが日野皓正さんだった)、9月発売予定のアルバムの打合せ、同時進行でこれらのハンドリング。
12年前に書いた「オペラ鑑賞事典」。二段組み360ページの改訂と再版が決まり、そのゲラチェックと書き足し。なんでも、実業之日本社の社長様自らの決定だそうです。「こういう古びない本を大切にしなさい」と仰ったとか。ありがとうございます。

そして、レッスンは、ジャズ・ボーカル・カフェ含めたくさん。

しかし、以前とは異なり、毎日「これで定量」という線を決めて、後はぼんやりしている。
何より、よく寝ている。

全体、「倒れるまでやる派」だったのが、「適当にやる派」に偏向した感じ。
主義替えだ。

その替わり具合というのが私にとっては新鮮で、「ああ、これが自分を大事にするってことかぁ」と今更ながら実感。
ほとんどの人々に生まれながらに備わっている、生物的な危機管理能力みたいなものを身体の奥底から掴み出し、外に取り出した感じだ。
それで、とっても気分が良い。

めんどくさいことがあると、撤退するのだ。
嫌いなことは、忘れるのだ。
不安は、気のせいなのだ。

バナー替えました。
自分の絵の中で一番気に入っているのを採用しました。

という、2012年の遅い幕開けです。
あらためまして。

「皆様、あけましておめでとうございます」




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