昨日、帰宅すると近所の知り合いから留守電にメッセージ。
久しく連絡を取っていなかった方なので電話してみると、「あなた草津で歌うの?」というお言葉。
確かに、草津には行く予定があった。夫とその友達のピアニスト北さんが仕事で行くのだが、私も温泉につかりに来ていいよ、ということだったのでついて行くことに決まっていた。前乗りで温泉に入って次の日のライブを聴いて帰る。ひょっとするとお礼に数曲歌うかも、という感じだったのだ。それも、プライベイトな演奏会みたいな話だった。
知り合いにこちらの見解を述べると、「でもうちに来たご案内チラシにあなたの名前があるわよ」というではないか。何でも、その方は何とかリゾートという旅行会の会員で、安く泊まれるので一年に何度か通っているその宿の企画ご案内に『ジャズピアノの夕べ』というものが載っており、それに私の名前がある、と言う。「多田鏡子 ボーカルって書いてあるわよ」だそう。
どうなっているのか。
歌うのはやぶさかではないが、知り合いの電話が無かったら、私は普段着のまま温泉を楽しみに出かけるところだった。くたびれたジーンズにほとんど風呂上がりのノーメイクでいたかも知れない。
この件は、訝るとか怒る類いではなく、どちらかといえば笑えるネタである。
きっと、話の中でベース弾きの奥さんはジャズ歌手で一緒行くからねーというのを聞いた宿の方が、歌手も来るのかとひとりで決めてしまったのだろう。そして、名前を載せてしまった。
仕事を受ける側から考えるとあり得ないことではあるけれど、草津にはそういう受け取り方をする素朴な人がいるのかも知れない、とも考えられる。
それにしても、近所の人から自分が草津温泉でライブをすることになっていることを聞くというのは、なんかすごくおかしい。
おかしいよね。
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