鵜沼君の絵

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壁の絵を撮っているので、ちょっとゆがんでいる。
雰囲気が伝わってくれればいいな。

鵜沼人士さんは、私の高校時代の恋人寄りの友人。
この絵は、私たちが高校生だった頃、今から40年ほど前の夏休みに、私の故郷である北海道余市郡余市町黒川町の余市川河川敷から、ニッカウヰスキー工場を臨む場所にて描かれたもの。まあ、スケッチ理由でデートだったわけです。
鵜沼さん17歳の作品。

彼は、後に札幌西高校の美術教師になり、北海道展の理事などになられて大活躍だった。
私のCDのジャケットになっている肖像画も彼に描いて頂いた。

3年前の正月明け、若くして亡くなられた。
少し前から体調を崩していたけれど、思いがけない早さ。
真冬の大雪の中のご葬儀では、会場から溢れる程たくさんの人々が彼を送った。

友だちはみんな泣きっぱなし。
私も。

私の故郷は、今はもう実家も無く、友だちもいない。
時々、この絵を眺めて、時の移り変わりを実感する。
鵜沼君はいないのだが、絵があると、また会えるような気がする。
良く、絵に話しかける。
故郷は美しかった。
その記憶を想い出とともに眺めるとき、この絵を贈ってくれた彼との出会いが、私の人生の中でとても深い意味を持つことを知る。

人生は一度しかなく、さらに、どの一瞬も一度しかない。
人は去りゆく。
いつか自分も。
けれど、哀しみばかりではない。
想い出は心の中で、まるで、絵のように美しい。

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このページは、kyokotadaが2012年8月10日 17:07に書いたブログ記事です。

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