段取り悪いことの利点

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仕事の中には、段取りの良いものと段取りの悪いものとがある。
これまで、色々な相棒と仕事をしてきたが、唸るような素晴らしい仕事人もいれば、どーなのと言いたい方もおり、仕事のやり方、内容は様々。
イベントなどでも同様に、段取りして粛々と仕事を進める方と、脇に居てわーわーと不平不満を述べているだけの方とがいる。
もちろん、段取りがクリアに見えて、問題なく仕事を進めていただくのが楽ではあるが、段取りが悪いことによって、右往左往した挙げ句、段取りが良いときには出会わなかっただろうと思われる人に出会ったりもする。
つまり、バグみたいなものがあるお陰で、計算外の出会いや思いつきが生まれるのだ。

仕事であるからには、締め切りや納期が存在するのだから、ハラハラ感は仕方がないが、紆余曲折の間に拾うあれこれは有り難い。

段取りとは、「一応このスケジュールで行きましょう、については、これとこの要素を使って」という発想なので、既知のものしかない。
既知のものしかないということは、手持ちカードで終わり、ということ。
それでは追っつかないときに初めて、未知の領域や人脈に手を伸ばすことになる。
それが怪我の功名みたいに、思いがけず面白くなったりする。

電話したりメールしたり、「初めまして突然...」と口火を切るときにはたいてい緊張していて、ケンホロを覚悟してみたりするのだが、意外にみんな親切で、時には、予想以上に乗ってきてくださって「おおっ、ドライブかかってきたなぁ」と感動することすらある。

私のレーベルは、当初プライベートなものを趣味的に作る予定だった。それが、色々な友だちがアクセスしてくれ、私には思いつかないたくさんのアイディアを出してくれ、さらに様々なスタッフを連れてきてくれて、今のように充実したラインナップになっている。

私は半分ボーッとしている。
ある程度までしか関知しない。
そして、でき上がるのを楽しみにし、売れ行きを楽しみにしている。
本音、全然儲からないが、損はしていない。
これ、程良いバランスではないだろうか。

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このブログ記事について

このページは、kyokotadaが2012年8月27日 11:59に書いたブログ記事です。

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