バースディー・ライブ

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今年で7回目かな、私と佐々木正則さんの合同誕生日祝いライブ。
佐々木さんはピアノを弾くとき、北正則になる。
結婚前、夫が仙台にいた頃に知り合っていたそうだ。フランスに行っていたり、日本中を旅してピアノを弾いていたり、不思議な人だ。その後、しばらく会わないでいるうちに整体協会の指導者になっていて、産後の体調の悪いときに随分世話になった。
整体の指導をしている間は、あまりピアノを弾いていなかったのに、私たち夫婦と再会してまたしばしば弾くようになった。シャンソンを教えているので、お弟子さんの伴奏などが多い。ある時、雑談中に誕生日が同じ日だということが分かり、しゃれで合同バースデー・ライブを始めた。最初は15人くらい入ればいっぱいになる程の店。ピアノもなくて、キーボードを弾いてもらった。次第に、お客さんが増えてきて、会場を広くしたりメンバーを増やしたり、そしてこの3年くらいは、吉祥寺のMANDA-LA2というお店で続けている。

ドラムの宮崎まさひろは、私と同じ年でかつてはスタジオミュージシャンのナンバーワンだった。それがある時、音楽を止めて農業を始めた。ちょうど私が育児休暇している間、同じように農業をしていたことになる。復帰して、しばらく夫の周辺のミュージシャンとセッションなどしていた。現在は、高中正義や斉藤ノブさんなどのバンドでレギュラーの他、色々な歌手の営業仕事も多い。
ギターの加藤崇之は、私の学生時代からの友達で、18歳からの付き合い。歌手に復帰したとき喜んで、普段は弾かないスタンダード仕事にも付き合ってくれている。ジャズ界では、フリージャズの第一人者だから、私のレパートリーを弾いてくれるライブは貴重かも。
サックスの松風鉱一さんは、昔ゴダイゴのレギュラーだった。彼は同じ国立居住の北さんと仲が良く、私同様、北さんに体調管理を任せている縁でいつも参加してくれる。

みんな筋金入のミュージシャンで、演奏が気持ちいい。
力が脱けていて、締まっていて、緊張感が有りつつ、ゆったりしている。
これは、毎日のように人前で演奏しないと培われないものだ。

このライブのように、毎年続けていることがあると、人生の移り変わりや蓄積についてとても明確なイメージが持てる。
演奏内容、それぞれのメンバーの実績、そして来て下さるお客様の顔ぶれ。
毎年、これまで積み重ねてきたことの諸相や実績を振り返る。
そして、そう捨てたものでもないな、と感じる。
毎日は少しずつでも、積み重なって、そしてそれらは消えることがない。
いつか、年を重ね、育っている。
それらを確認できる仕事をしていると思うと、そして、再会した人々が笑顔を向けてくれると本当に嬉しい。

ライブハウスの店長さんに、これ以上お客さんが増えたら会場変えないと、と冗談を言ったけれど、今のところはこのサイズがちょうど私たちに合っている気がする。
来年も予定しておいて、幸いにも生きていたら実行するね、と伝えてきた。
生きていたら、と言うのがそう不自然でない年齢でもある。
だから、大事に、丁寧に、また一年続けていく。

来て下さった皆さんありがとうございました。
また一年、精進してお目にかかります。
待っててね。

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このページは、kyokotadaが2012年9月15日 14:02に書いたブログ記事です。

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