脳内麻薬出過ぎの人々

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ライブを聴いて感動するのは、一瞬で持ってかれるような演奏。
あ、こんなテンション、アイディアがこの世にあったのだ、と再認識する、思い出す時。
そのような演奏は、たくさんのライブをこなし、切羽詰まった日々の中で養われる。
技術ももちろんだけれど、一瞬でテンションを上げる体質になる。

プレイヤーは、だから夜なかなか眠れない。
ライブが終わってから、家に帰り風呂につかっても音が頭の中を渦巻く。
興奮状態のまま眠れるまでじっとしている。
少し眠るけれど、浅い。

眠れない間、絵を描く人もいる。
文章を書く人もいる。
料理をする人もいる。

歌手は、歌詞を諳んじているので集中が半端ない。
さらになかなか緩まない。
頭がキンキンする。
大きいステージを日々こなす大歌手が薬物に走るのが良く分かる。
今日眠らないと、明日、声が出ないかも知れない。
その恐怖。

毎回、一瞬でワンステージ分のドーパミンがどばっと出て、それが消費され尽くさない間にライブが終わり、余った脳内物質はなかなか消えない。
疲れているけれど、休まらない。
脳内麻薬の量は、程よく調整されはしない。
引き換えに、ステージは素晴らしいものになる。
そして、だんだん身体が参る。

そのために身体を壊す仲間を見ている。
脳内麻薬の出方は、自分ではどうにもならないので、じっと我慢するしかない。
天才って呼ばれる人たちは、それと毎日闘っている。

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このページは、kyokotadaが2013年5月28日 15:35に書いたブログ記事です。

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