ローリングストーンズ

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ローリングストーンズが来日だって。
ミックとキースが70歳。すごいな。

子供の頃、何かというとみんなからビートルズを勧められ、でも、私はストーンズが好きだった。
中学生の時、ヨーロッパ旅行でロンドンにも行って、そこでミュージカル「ヘアー」を観、レコード店でストーンズのアルバムを買った。「Flowers」だったかな。ジャケットが日本のものと較べて全くちゃっちいのに驚いた。色々、おませさんだったな。

毎日、ポータブルのプレイヤーでLP盤のストーンズを聴き、それを糸口に、グランドファンク・レイルロードやヴァニラファッジに進んだ。田舎にいては、ラジオの「洋楽ベストテン」みたいな番組でしか情報を得られなかったので、それに加えて、サム&デイブとかも聴いていた。ジャンルなんかはほとんど全く分からず。
思い返すと、熱い何かが感じ取れる音楽が好きだったようだ。

「知的な」ビートルズはすぐ解散してしまい、一方の「しょもない」ストーンズは生き残った。
ビートルズは各人に「生き方」があったために、一緒に進むのが困難だったのだろう。
ストーンズは、不良の集まりで、それはチームだったのだ。
特に、配置が絶妙で、御年72歳になるチャーリー・ワッツを観ていて、彼こそがストーンズを長持ちさせたのだと想像した。
格好良すぎる不良ミックは問題なくただ居る。俺様だから。
ミックと張り合いたいけど、性格的にそれもめんどくさく、突然頑張ろうとするとドラッグとかに走ってしまうキースは、チャーリーから「お前にはミック以上のファンがついてる」とか入れ知恵されて安定せざるを得ない。
チャーリーは、ドラマーとして体力的に無理しない方向に決めたことで成功した。普通「ロックバンドはドラマー主役でしょ」とタムやシンバルを視界いっぱいに並べる。そういう純粋な目立ちたがり屋さんは、いたずらに体力を消耗して若いうちに身体を壊す。
しかし、世界一のロックバンドでチャーリーは、ジャズの人だって今時そんなセットは使わない、と思えるほどシンプルなセットで、腕も高くなんか上げずに、静かにリズムをキープしている。
ストーンズが、今も壊れないのは、このチャーリーの「要」としての体力配分にある(知った風ですいません、ただの妄想ですが)。
自分をキープして、メンバーのもめ事を静かに見守り、時には自信を与え、さり気なく「いつでもOK」とスタンバっている。すると、他の人たちも「じゃ、やってみっか」ということになり、やってみると凄くお金が入るので、「これはキープだぜ」と簡単に思える。
そういう風に見えてしまうチャーリーの、薄いブルーのポロシャツが私は好きだ。

何かが立ち上がったり、存続したりする時には、たいていチャーリー的な、素人には価値が判然としないタイプの人物が関わっている。スターはそんなことしないけれど、スターをとりまとめて死なせないように、働くように仕向けるやり手な人が必ず存在する。

ストーンズ最近の映像を見て、奇跡のような彼らの組み合わせに個人的に感服、起立して敬礼してしまった。

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このページは、kyokotadaが2014年1月24日 11:25に書いたブログ記事です。

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