手仕事が好き

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時々描いている絵のために、紙と絵の具を買いに行った。
吉祥寺のキラリナというショッピングビルの中にあるユザワヤまで。
画材を置いているのは8階。9階は洋裁ものが多い。
8階に辿り着くと、入り口に毛糸が山積みになっている。
立ち止まる。昔良く編み物をしていた。北海道にいた頃は、中学生くらいから帽子や手袋を編んでいた。それからセーター、子どもたちのもの、膝掛けやマフラー。たくさん編んだなぁ。一時は輸入物の凝った毛糸を使ったりして。
懐かしくて思わず眺める。買いたいけれど、今回はがまん。

画材コーナーでは、紙を色々確かめる。今まではスケッチブックを使っていたけれど、数枚平行して描くことが多く、絵の具の乾くのを待つのが嫌だから、一枚ずつのを買おうとした。けれど、とっても高価。手頃なのはやや手触りが物足りない。それで、30シートのスケッチブックで妥協。
絵の具は、現在使っている、子どもの美術授業用使い残りセットにはない色がわんさか。日本の色もある。藤色とか萌葱とか。特色は少し高い。でも20%オフのセール中だったので10色ほど、これまであまり使っていない傾向の色を買う。
筆は子ども3人分あるので結構な数を持っているが、小さいものを3本。筆先が荒れると、繊細なところは書きづらいのです。
レジにぐるりと回ると、ビーズやら、マスキングテープやら、ハンドメイドものの材料がたくさん。こうなるといきなり気分が上がる。鼻の穴が膨らむ。

こんな時、私は本当にパフォーマー向きじゃないのだよね、と改めて思う。
ひとりで、無言で、手だけ動かしているのが本当に好きだ。
手芸屋さんに行くと、これまでやってきた色々な手仕事のことを思い出す。
編み物、縫い物、版画、絵画、書道。
そしてそれとよく似たプロセスなのが、料理と執筆、曲作り。

アイディアを基にして、コツコツと作業を繰り返し、形にする。
そこにあるものを材料に、アレンジしたり、組み合わせたり、ためつすがめつ直したり。
けれど、作ったものは必ず生活の中で使えるものであって欲しい。
ただの飾りとか、置物にはあまり興味が湧かないのだ。
子どもたちに作った体育着入れやお稽古バッグはいまだにライブや旅行の際の靴入れになっているし、ついでに作った袋物も衣装など小分けするのに重宝している。
赤ちゃん用に編んだレーシーなおくるみは、暖かい膝掛けに。
作ってもゴミにはしないぞ。

手芸屋さんを出て一階降りると大きい書店がある。
今回は、イラストレーターのソフトを解説した手引き書を数冊立ち読み。
逆引きのが欲しかったけれど、それはフォトショップのしかなく、次回までお預けにした。

その足でサムタイムに石井彰さんのトリオを聴きに行く。
大好きなトリオ。
石井さんは共演者でもあり、私のレーベルの大切なアーティストでもある。
チャボさんこと杉本智和さんのベースを久し振りに聴けるのが嬉しい。
先日私のレーベルからリーダーアルバム「Karate Chops」を出した江藤良人さんがドラム。
いつに増してセンシティブで自由でクリエイティブな演奏。
何もない空間に、こんなに豊かで美しい音楽を満たすなんて、本当に凄いなぁ、と改めて思い、音楽をやることの意義みたいなことに新鮮な気持ちが持てた。

久し振りのお休みは、このように幸せな、平和な一日となりました。
すべてに、感謝、感謝でございます。

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このページは、kyokotadaが2015年12月11日 13:07に書いたブログ記事です。

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