それでもCD作ります

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スガシカオさんが、CD買って下さいと呟いたら、反論も沢山来たみたいだ。
いわく、「業態がどんどん変わっているのだから、それに沿った活動方法を創り出すべき」
「ただ、CD買えって言うだけなんて怠慢だろ」
というような。

スガさんは、音質にこだわるアーティストです。
私のような弱小ジャズレーベルでも、経費は結構かかりますから、スガさんレベルなら多分その数十倍はかけているはず。当然、ダウンロード販売ではペイしないでしょう。

でもそこで、「音質なんかにこだわるな」とか、「ミュージシャンの稼ぎ方は変えなくてはならない」とか言われても、それもちょっと違うなぁ...、と感じる。

これまで、テクノロジーの変化に沿って音楽のマーケットはどんどん拡がってきた。
はじめは辻音楽士、それからコンサート、そしてレコード、CD。
実を言うと音楽マーケット最後の大爆発の時代に、私たちは居合わせた。
何しろジャズは、レコードの発明とレーベルの発展とともに広まった。
その後に、ロックが生まれてビートルズが伝説となり、映像が多用されてマイケルが伝説となった。
ここまでのマーケットは、倍々ゲーム。
録音技術のお陰で、ミュージシャンにも仕事がたくさんあった。

そして今は、カラオケとyoutubeの時代。
ライブはアマチュアの時代だ。

プロのミュージシャンはどこでお役に立てば良いのか、よく分からない。
しかし、多くのプロ・ミュージシャンたちには、確実に世界級の実力があり、日々素晴らしい演奏を続けている。

なので、私は記録としてそれらを残したいと願う。
これほどハイレベルな演奏をしている人々がいる、いた、ということを、できるだけ美しい形で残していきたいと思う。
全く儲からないけれど、赤字は出さないように頑張っている。

私のような一介の主婦でシンガーのお小遣いで運営しているのだから、それは大変だけれど、でも、やっぱり良いCDを残したい。
「そのうちCDなんて無くなるよ」と豪語する方たちに言いたい。
無くなるかも知れないが、現在、生涯を音楽に捧げているアーティストも居るのである、と。
そしてその人たちの演奏は、素晴らしく、貴重なのだと。

「一枚でも多く、良いCDを残すぞ!」
今の私の願いです。

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このブログ記事について

このページは、kyokotadaが2014年6月 4日 13:35に書いたブログ記事です。

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