会った人: 2012年6月アーカイブ

吉井博士の専門は、宇宙物理学である。
凄い博士なんだ、という噂。
博士の奥様は、国立で喫茶店を経営していて、博士とは真反対の雰囲気の方。

博士は私の歌を気に入ってくれていて、その関係で喫茶店でのライブをすることとなった。
じつは、ペルーの天文台に出張が決まっていて、ライブに来られるかどうか微妙なところだったとか。
出張を一日早めて帰ってくる、と宣言していたそうだが、幸い出張自体がキャンセルになって、早々と会場にいらして、カウンターでニコニコ待っていらした。

ライブは、私の病欠から復帰第一弾で、やはり、色々自分なりにはもうちょっと何とかしたかった部分も有りつつ、まあ無事に済んだ。

終演後に、博士が
「宇宙物理学って、まず考えることなんです。えーと、宇宙のシナリオについてです」
と仰る。
「日々、空想とか、アイディアとか、仮説とか、ストーリーを頭の中でこねくり回しているわけです」
なるほど、ビッグバン以来の宇宙のことだ。
「宇宙が間断なく拡張していることについても、どのように拡張しているのかを推理するわけです」
そして、それについての考えが、ある程度確信できた時点で
「その時に初めて数式にしていくわけです」
ああ、曲を書くときと似ているかも。
「音楽を聴いていると、そのアイディアが上手く展開する瞬間に出会うんです」
何やら博士にとって私の歌は相性抜群なんだとか。
ふざけて、私の歌が宇宙の真理を解明するのに役立つかも、と言ったら
「そうかも知れません」
と言って下さった。

博士のお話で一番感動したこと。
「宇宙を見ていると、悪くしようという方向には動いていない気がします。どう見ても、良くなるように、良くなるように動くのです」
あぁ、なんて素敵。
確かに、ビッグバンからここまで、発展している一方なのかも。

それから、私は
「宇宙人はいますか」
と訊いた。
この解答がまた、とっても素敵だった。
いつの日か、ここにも書いてみたいと思います。

そして今日は、休みをものともせず、良い気持ちで仕事をします。
ありがとう、吉井博士。

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